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AIチャットは新規会話でcontextがリセットされる——ツール別の挙動と対策

"ChatGPT・Claude・Cursorは新規チャットを開くと前の文脈が消えます。各ツールのcontext挙動の違いと、mdファイル添付で再現性を保つ運用手順を解説します。"

「さっきのチャットで伝えたのに、また最初から説明しないといけない」

ChatGPT・Claude・Cursorを使い始めると、多くの人が最初にぶつかる壁です。これはバグではなく、AIチャットの基本的な仕様です。

この記事の結論

  • 新規チャットを開くと、前の会話の文脈は完全にリセットされる
  • 対策は「毎回必要なmdファイルを添付し直す」こと
  • 1チャット=1タスクに分割すると、context肥大化による精度低下も防げる

なぜcontextがリセットされるのか

AIチャットは、会話のたびに「今のチャット内のやりとり」だけを参照して回答します。前のチャットの内容はサーバーに保存されていても、新しいチャットのAIには渡されません。

この仕組みをステートレス(状態を持たない)と呼びます。毎回ゼロから始まるため、前提知識・文体ルール・プロジェクト情報はすべて再投入が必要です。


ツール別のcontext挙動(2026年5月時点)

各ツールのcontext管理の仕様は異なります。以下は執筆時点で確認できる範囲の整理です。仕様は変更されることがあるため、重要な判断は各公式ドキュメントで確認してください。

ツール新規チャットでのリセット記憶・引き継ぎ機能ルール自動適用
ChatGPTありMemoryで一部の情報を保持できる(要オン)カスタム指示(Settings)で補助可
Claudeあり執筆時点では会話間の自動引き継ぎなしSystem promptで補助可(API)
Cursorありなし.cursor/rules/ AGENTS.md で自動適用

補足

  • ChatGPTのMemoryは「保存された情報」を次の会話に反映しますが、会話の全文が引き継がれるわけではありません
  • CursorはルールファイルでAgentへの前提指示を自動化できますが、会話の文脈自体は引き継がれません
  • Claudeのprojects機能(claude.ai)では、プロジェクト内で一定のcontext共有ができます(執筆時点の動作)

ToolArcの運用:mdファイル添付で再現性を保つ

ToolArcでは、新規チャットのたびに必要なmdファイルを添付し直す方法で対応しています。

添付する順番

1. context.md        ← プロジェクト全体の前提・ルール
2. project-context.md ← サイト固有の情報
3. source.md         ← その記事1本の設計メモ
4. 依頼文            ← 今回やりたいこと

順番を守る理由は、後から添付したファイルが前の指示を上書きする可能性があるためです。優先度の低いものから高いものの順に積み上げます。

前の会話の続きが必要なときは

前のチャットで決まったことを引き継ぎたい場合は、会話ログをそのまま貼るのではなく、要点だけをメモにまとめてから添付します。

# 前チャットからの引き継ぎメモ

- 記事タイトル: 確定「Vercel Previewを本番前に確認する理由」
- 構成: H2 を4つに絞る方針で合意
- 未解決: OGP確認ツールのリンクを本文に入れるか保留

会話ログの丸投げはそのままAIに読み込ませると余分なcontextが増え、精度が下がる原因になります。


1チャット=1タスクに分割する

長い会話を1つのチャットで続けると、次の問題が起きやすくなります。

  • 序盤に伝えたルールをAIが参照しなくなる
  • 途中で方針が変わったとき、前の指示と矛盾が生じる
  • ChatGPTやClaudeのコンテキストウィンドウの上限に近づくと精度が落ちる

タスクの区切りの目安:

分割前(1チャットでやりがち)分割後(推奨)
構成相談 → 本文執筆 → SEOレビューを1チャットでチャット①: 構成相談 / チャット②: 本文執筆 / チャット③: SEOレビュー
複数記事の初稿を連続で依頼記事1本ごとに新規チャット

確認チェックリスト

新規チャット開始前に確認します。

  • context.md を用意しているか
  • project-context.md を用意しているか
  • 今回の依頼に対応する source.md を用意しているか
  • 添付順(context → project-context → source → 依頼文)を守っているか
  • 前チャットの引き継ぎが必要なら要点メモを作ったか

まとめ

  • AIチャットは新規会話でcontextが完全にリセットされる。これはすべてのツールに共通する仕様
  • 対策はmdファイルを毎回添付し直すこと。添付順を固定すると再現性が上がる
  • 1チャット=1タスクを守ると、context肥大化による精度低下も防げる

スロットを役割固定して混線を防ぐ設計は、以下も参考になります。

ChatGPTアカウント移行時のcontext設計については、以下の記事もあわせてどうぞ。

ChatGPTアカウント移行 Hub
ChatGPT新規チャットでのmd添付チェックリスト


本記事は2026年5月時点の各ツールの仕様をもとにしています。Memory・Projects・ルールファイルの挙動はアップデートで変わる場合があります。重要な判断は各公式ドキュメントをあわせてご確認ください。